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極軸ファインダー設計ノート(2) [天文]

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このシリーズでは、天体望遠鏡の赤道儀式架台の極軸合わせに用いる、いわゆる「極軸ファインダー」の設計方法を考えています。
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 「直焦点アダプターと月の写真」(注1)という記事で、タイトルのまんま、自作した直焦点アダプターを使って撮影した月の写真を載せた。直焦点というのは、対物レンズが作った像を、他の光学系を通さずにそのままフィルムや撮像素子の上に結像させて、それを写真にするものである。

(注1)「直焦点アダプターと月の写真」は下記URL
http://shonankit.blog.so-net.ne.jp/2013-02-23

 さて前の記事で、対物レンズの作る像のサイズを計算する式を導いた。
A’B’ = fα   ・・・(1)
この式を先日撮影した月の写真に適用してみる。月の視直径は0.5°だからこれをラジアンに変換すると、
α=0.5×π/180  ・・・(2)
天体望遠鏡の対物レンズの焦点距離は
f = 700 [mm]    ・・・(3)
(2)(3)を(1)に代入して
A’B’ = fα=700×0.5×π/180=6.11 [mm] ・・・(4)

 (4)の結果が果たして正しいのかどうかは、直焦点撮影だから簡単に検証できる。昔だったらフィルムに直接定規を当てて、写っている月の直径を測定したと思うが、今はデジタル写真だから、ピクセル数を数えて長さに換算すればいいのだ。

 撮影した月の写真をフォトショップで加工して、横幅を月の直径に合わせてみる。この状態でピクセル数を数えてみると、横幅は1242 [pixel] になっている。
AB.jpg

 僕の愛用の一眼レフ(PENTAX K-7)の撮像素子(イメージセンサ)のサイズは、
横×縦 = 4672×3104 [pixel] = 23.4×15.6 [㎜]
つまり横幅で言うと、4672 [pixel] が23.4 [㎜] に相当するから、
(月の像の直径)=1242 / 4672×23.4=6.25 [mm] ・・・(5)

 どうだろう。(4)と(5)を比較したら、だいたい同じではないか。やったね。理論値と実測値が合致すると無上の喜びを感じてしまうのは、エンジニアの性である。

 ところで・・・。だからどうしたというのだろう。自分の目標は極軸ファインダーの照準器を設計することである。光がレンズに入射して結像するまでの現象は解けた。でもそこから先がわからない。一体どういう現象で人間の目に像が届いているのだろう。

 先日入手した「屈折望遠鏡光学入門」という本を読んでいたら、ちょっとしたヒントがあった。「天体望遠鏡は対物レンズだけでも望遠鏡になる」と書かれている。この時点では、まさかこれがブレークスルーにつながるとは思っていなかったのだが、まあとにかく何でもいいからやってみようと思った。ただ筒を覗きこめばいいのだから。さあ何が見えるか。

(つづく)
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